「今日」の使い方
先日、「マニャーナの法則 〜明日できることを今日やるな」(マーク・フォスター著、2007年) という本を読んだので、そこでの気づきをまとめておきます。
「マニャーナ」とはスペイン語で「明日」のこと。「マニャーナの法則」とは、「仕事を明日やることにする」ということです。
自分なりの表現を使うと、この本で書かれていることのテーマは「今日をどう使うか?」ということだと言えます。
今日をどう使うかによって、毎日の仕事が大変にもなるし、比較的楽にもなるということです。
ありがちなパターンとしては、朝メールをチェックすると打合せの依頼があってその準備を始め、上司が来て仕事を振られたのでそれに着手し、期限がせまっている仕事を思い出してそれを進め、メールの着信があったのでそれに返信して、といった感じで条件反射的に仕事を行ってしまいます。
結果として、1日の計画はどんどん変わり、過剰な仕事を抱え、仕事が終わらないということになります。
では、今日をどう使うのが良いのか?
- 昨日計画したタスクを実行する。
- 今日発生したタスクは明日以降に割り当てる。
- 翌日の計画を立てる。
今日やるのはこの3つだけです。
重要なのは「今日発生したタスクを今日実行しない」ということです(緊急なもの以外)。
今日発生したタスクを今日に割り当ててしまうと、その途端に今日1日の計画が狂います。
結果として、仕事量が過剰になったり、条件反射的な対応が多くなって混乱やストレスが増えます。
事前に1日のタスクを計画すれば、1日という枠が決まっているので、仕事の量も自然と調整されます。
発生したタスクを今日やるか、明日以降に割り当てるか、というちょっとしたことですが、仕事に対する意識はかなり違うと思います。
これは結局のところ、「計画してから実行する」ということであり、その計画はゴールに合致している必要があるからです。
条件反射的にどんどん仕事をこなしていっても、それがゴールに合致していなければ意味がありません。
実行する前に計画することにより、必然的にその視点を持つことになります。
その点でも、この手法は効果が大きいのではないかと思います。